ホクロのレーザー治療 |
ホクロのレーザー治療
ホクロは、一般的に黒いものと認識され、色(すなわちメラニン色素)が原因と思われていますが、ホクロの本体は、母斑細胞という細胞です。肌色のホクロもよく見かけます。この差は、ホクロの細胞内のメラニン色素の量によるものです。ホクロは、正常の皮膚とは全く別の細胞でできています。治療の基本は、ホクロの細胞を取り去ることです。残っていると再発の可能性があります。
ホクロのようにみえて、皮膚癌の場合もありますので、治療前のしっかりした診断が大切です。
○レーザーか手術か
ホクロの治療には、レーザーと手術の2つの方法があります。
基本的には、どちらもホクロの細胞を取り去ることです。
手術かレーザーかの選択基準は、いくつかあります。
●悪性(癌)の可能性のあるものは、手術。
●確実な診断を必要とする場合にも、手術です。
●直径が5mm異常の場合は、レーザーで治療すると凹みが長く残り、かえっ
て目立つこともあります。また、皮下組織が少なく骨が出ているところも
レーザー治療後に凹みやすいところです。したがって、ホクロの部位や大
きさによりレーザーの適応を考慮します。レーザーの適応は、基本的には
ホクロ直径が4mm以下。この程度の大きさであれば、治療後の傷もほと
んど目立つことなく治ることが一般的です。
○レーザー治療
ホクロの治療には、炭酸ガスレーザーを用います。
取り去った直後は、凹みが生じます。
大きさにもよりますが、2−7日程度でおおよそ平らになります。
その後、赤み・硬さが表れます。
1−4ヶ月で徐々に経過しして、目立たなくなっていきます。
稀に、傷が盛り上がることがありますが、その際は受診してください。
○レーザーは痛いですか?
レーザー治療はほとんど痛みはないので、麻酔の必要はありません。
敏感な方は、麻酔を使用しても構いません。
眼の近くなどは、麻酔を使うことも多いです。
○どのくらい時間がかかりますか?
ホクロの大きさのもよりますが、数分程度で終了します。
軟膏を塗布してお帰り頂きます。
○治療後の処置、日常生活の注意事項
洗顔やシャワーは翌日からOKです。
清潔に保ち、軟膏を塗ってください。
傷が治ったら、紫外線対策をしてください。
○治療後の経過
上口唇のホクロ
CO2レーザー治療直後
CO2レーザー治療後8週
こんな経過が一般的です。
勿論、傷の治りかたには個人差があります。